キャリア教育支援活動 出前授業スタート

 今年、創業100周年を迎えるシャープ株式会社の社会貢献活動の一環として、シャープ特選工業の聴覚障がいを持つ社員が、全国の聴覚支援学校に出向き出前授業を行う取り組みを、CSR推進本部と協力し今年度より始めました。プレスリリース直後から多くのお申し込みを頂いております。
 出前授業は当社にとっては初めての取り組みであり、日頃よりお付き合いのある奈良県立ろう学校、大阪府立だいせん聴覚支援学校、大阪市立聴覚特別支援学校、大阪府立生野聴覚支援学校よりご協力を得てスタートすることができました。近隣校にて実施させて頂きました授業の様子とカリキュラムについてご紹介いたします。

       

この授業では、「メーカーでの仕事について 〜障がいを持ちながら働くということ〜 」と題し、『チームワーク』の楽しさや大切さを学ぶ目的でグループワークを取り入れています。『手順・役割』のキーワードをヒントとして、各グループで作業方法を検討し、梱包作業を行います。どのチームがいくつ出来るか競争です。グループワークを通して、講師と生徒さんとの距離も近くなり、少し緊張気味だった生徒さんにも講師にも笑顔が見えました。
 チームワークについて楽しく学んだ後、「学生の間に身につけてほしいこと」「仕事とは」等について、講義の時間です。グループワークで見せてくれた表情とは違った、真剣な眼差しで講義に聞き入っていたのは、生徒さんだけではなく、先生方も同様でした。最後に講師の経験から、「学生の皆さんに伝えたいこと」で講演は終了します。障がいを持つ講師だからこそ感じる、説得力のある言葉で伝えるコミュニケーションの大切さには共感の声を多く頂きました。

出前授業後の生徒さんの感想を一部ご紹介いたします。
・講演の中で作業体験も出来て面白かったです。
・コミュニケーションが大切とわかりました。
・工夫することにより、障がいがあっても障がいのない人と同じように仕事をできると分かりました。
・将来は就職したいと思っていますが、生きがいになる仕事をみつけられたらいいなと思いました。
・一人だけではなくて、仲間も大切。夢があるのでこの話は将来の参考になりました。
・コミュニケーションの大切さを教えてくれてありがとうございました。とてもわかりやすくて、今日を
 機会に頑張りたいと思いました。
・仲間作りにはコミュニケーションと積極性が必要と思いました。
・聴覚障がいの人に合った職場があることを教えてくれてありがとうございます。
・僕たちの仕事についての参考になってよかったです。
・今中2ですが、仕事や将来のことは考えていません。今からでも考えてもいいと思いました。
・中3ですが、社会に出るのに参考になってよかったです。
・挨拶やコミュニケーションの大切さがわかってよかったです。

       

 先生方からは、以下のようなご意見を頂戴しました。
・コミュニケーションの大切さ、挨拶の大切さは教師が言うよりも、企業で実際に働いている方から言っていただくとより効果的です。本当に有意義な講演でした。
・就労に向けての意識をより高めることが本校の課題であるとよくわかり、今後に活かしたいと思います。
・特に聴覚に障害がある社員の方に講演していただいたことで、日頃長時間集中できない生徒も真剣に取り組むことができたように思います。
・自己啓発を促すようなグループワークの手法もとっていただいて経験の中から自己の能力、適性を知る内容になっていました。
・箱の梱包作業やアイデア商品の開発はとても興味深かったです。

       

 講演を行った講師は其々異なる仕事に従事しており、教えるプロフェッショナルではありません。CSR推進本部よりアドバイス頂き、聴覚障がいを持つ生徒さんに理解してもらいやすいように、表現方法を討議したり、カリキュラムに工夫をしたりしました。その視点は、同じ障がいをもつ講師ならではのものであり、同じ境遇にある生徒さんへの愛情に溢れていました。
 初めての経験を前に、講演内容を何度も読み返し、準備をして講演に臨んでいます。講演を終えた後は生徒さんに伝えることの難しさを感じる一方、生き生きとした生徒さんの反応に、やりがいを感じています。

 キャリア教育支援活動は、「職場見学(来社型)コース」「職場体験実習(来社型コース)」と「出前授業(訪問型)コース」の合計3コースあり、唯一の訪問型である出前授業のニーズは全国各地から寄せられています。今後は全国を講師が駆け巡り、出前授業を行う予定です。

                

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